レ・パティヌール

前々回のエントリーでも紹介がありましたが、今年の発表会にてスタジオが挑戦する作品の1つに、「レ・パティヌール」があります。
日本名「スケートをする人々」としても知られるこの作品ですが、色々調べているうちに、面白い事実がたくさん見つかったので、今回改めてご紹介します。

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(参照)
http://www.roh.org.uk/productions/les-patineurs-by-frederick-ashton
http://www.theballetbag.com/2009/11/27/les-patineurs/
http://en.wikipedia.org/wiki/Les_Patineurs_(ballet)


色んなタイプのスケーター達
――カチコチに緊張しているビギナーから、自信に溢れ悠々と滑る上級者達、大胆に技を見せつける人や、恋に夢中のカップル――
それぞれが温かい光の下でスケートを楽しんでいる。




「レ・パティヌール(Les Patineurs、英語だと“The Skaters”)」はフレデリック・アシュトン振付の作品で、英国ロイヤル・バレエ団の人気レパートリーの1つです。

初演は1937年2月16日、英ロンドン、サドラーズ・ウェルズ劇場。

「アシュトン・バレエの典型、生き生きとしたその踊りの下には複雑な構造、技巧が凝らされている」
と評されました。


初演キャストを務めたのは
ホワイト・カップル:マーゴット・フォンティーン&ロバート・ヘルプマン
ブルー・ガールズ:メアリー・ホーナー&エリザベス・ミラー
レッド・ガールズ:ジューン・ブレイ&パメラ・メイ
そしてブルー・ボーイはハロルド・ターナーです。

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マーゴット・フォンティン&ロバート・ヘルプマン

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ブルー・ボーイを踊るハロルド・タナー



ジャコモ・マイアベーアのオペラ「Le Prophête (1849)」に登場する、アイス・スケート・バレエ・シーンの音楽をアレンジしたのは、アシュトンの共同制作者としてお馴染みであったコンスタント・ランバート。


マイアベーアの時代には、ダンサー達はローラー・スケートを履いていましたが、アシュトンはアイススケートの「滑る動き」をクラシック・バレエのテクニックで再現。
次々と繰り広げられる「スケートをする人々」の風景は、エネルギッシュなフィナーレを迎え、まさにバレエ界のフレッド・アステアとも言うべきブルー・ボーイが、眩いほどのピルエットを披露する中、幕は下ります。


<<概要>>
1幕もののこの作品は、ヴィクトリア朝のある冬の夜、凍った池でスケートをする人々の様子を描いたものです。

最初に登場するのは、お揃いのブラウンのジャケットに身を包んだ4組のカップル。
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彼らに続くのがブルーのジャケットと帽子を被った2人の少女達。
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そしてブルーのジャケットの少年が超絶技巧を披露した後、
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全身ホワイトの洋服を身にまとった1組のカップルが登場し、
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レッドのジャケットと帽子を被った2人の少女達が姿を見せます。
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若い彼らは様々な組み合わせで一緒に踊り、氷の上で滑ったり、飛んだり、回ったりと楽しんでいますが、やがて雪が降ってきて、一人残されたブルー・ボーイが、池の真ん中で心の赴くまま、見事な回転を披露して作品は終わります。

キャストは全部で15名。
最初から最後までダンスが次々と続いていき、語り部のような物語的展開はありません。

約30分のこの作品の構成は


#1)アントレ&パ・ド・ユイット(8人の踊り):ブラウン・カップル
#2)パ・ド・パティヌール:ブルー・ガールズ&ブラウン・カップル
#3)パ・スル(ヴァリエーション):ブルー・ボーイ
#4)パ・ド・ドゥ:ホワイト・カップル
#5)アンサンブル:全キャスト
#6)パ・ド・トロワ:ブルー・ボーイ&ブルー・ガールズ
#7)パ・ド・ドゥ・フューユ(2人の少女の踊り):レッド・ガールズ
#8)パ・ド・シス:ブラウン・ボーイズ&レッド・ガールズ
#9)パ・ド・ドゥ・フィーユ(2人の少女の踊り):ブルー・ガールズ
#10)フィナーレ:全キャスト


となっています。


フォンティーンとヘルプマンのロマンティックなパ・ド・ドゥでも知られていますが、
この作品で真のスターとなったのが、ブルー・ボーイを踊ったハロルド・ターナー。

アシュトンがこの作品を創作するにあたって一番に目指したことは、
前年の夏にド・バジール大佐率いるバレエ・リュッスがロンドンで上演した作品の人気に負けないような、
輝かしいショーピース(傑作)を創り上げることでした。


ハロルド・ターナーは稀に見る才能の持ち主で、アシュトンは彼の優れたテクニックを
最大限に利用しました。ブルー・ボーイを踊ることは極めて難しく、
またブルー・ガールズにも高度のテクニックが要求されます。
また、ブラウン・ボーイズもかなりのスタミナと跳躍を求められ、
ソリストによって踊られることの多い振付やテクニックが満載です。


初演で大成功を収めた後、「レ・パティヌール」は1937年から1968年まで
毎シーズン、ロンドンで上演されました(1960年を除く)。


1950年代から1980年代にかけては、ツアー・カンパニーがイギリスの各都市を公演して回り、
2011年には、ロイヤル・オペラ・ハウスだけでの上演回数が通算350回を上回っています。


fluffy

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